家の寿命はどこで感じられますか

一般的には《1階の床部》で感じられる方が多いのではないでしょうか?
今は、新しいから大丈夫だけれどいつかはと心配されていませんか?
そうです、従来の日本家屋は構造・工法的に建築基準法をクリヤしていても
いつかは腐る(※あまりにも早く腐るのです)のです。


現在日本の住宅事情高気密にする訳 にも書きましたが

法律だけでは不十分。何とかしなければと、たどり着いたのが高気密工法なのです。

私達も長くこの仕事にたずさわっていますが
確かに1階の床修理の依頼は、毎年多数承ります。

しかし
通常の使用状態で2階の床が腐ってきたという物件はいまだかって有りません


何が言いたいかと申しますと

2階の床を1階に持ってくれば『腐らない』
のではないでしょうか?


単純に2階の床材料を1階に貼れば良いでは有りません

「2階の床環境を1階に持ってくる事」なのです。


では、在来の一般的な床下通気工法の各々の床環境の違いを見てみますと

1階の床環境 2階の床環境
 1階の床板の上は1階の部屋(屋内)
   ※冷暖房の影響を受ける
 2階の床板の上は2階の部屋(屋内)
   ※冷暖房の影響を受ける
 1階の床板の下は地面又はコンクリート(外部)
   ※冷暖房の影響を受けない
 2階の床板の下は1階の部屋又は天井裏(屋内)
   ※冷暖房の影響を受ける

上記の様に、1階床下が外部になっていることです
又、1階の床板は自体には冷暖房により【温度差】※1が生じてしまいます。
    
※1)例として、室内温度23℃:湿度50%で窓ガラス面が11.8℃以下にになれば結露が発生します
   次に室内温度23℃:湿度90%ではどうでしょう、21.5℃で結露が発生します(お風呂の環境)
   だから年中お風呂の窓は結露しているのです、決して湯船の湯気がくっついたのでは有りません。

 冬季の大きな温度差は窓ガラス内側に結露がおこるのは皆さんご存じですが
窓に結露する室内環境と温度差では床部でも同じ結露現象が発生している事になります

でも、「床が結露しているのは見たことないですよ」といわれると思いますが
ガラスの材質自体水(湿気)を通しませんから、表面に水滴が付くのです
しかし、木材や建材(合板)は水(湿気)を通したり含んだり出来ます。

これでお解りだと思いますが1階の床板に湿気(結露)をため込んでいるのです。


水滴が表面に出来ないだけで、床(内部)には結露は起こりうる環境なのです
(フローリングがガラスだったらと想像して下さい)


けして、地面からの水分や湿気が床を腐らせる主たる原因では無いのです。


    これこそが皆さんの思われている湿気る原因でもあり
                    1階の床を腐らせる原因なのです。



下記では、実際に各々工法で床下の湿気度を計測してみました。




又、
押入が湿気るのもよくよく観察して下さい。

皆さんの部屋の押入は外壁に接していませんか、部屋の湿気は温度差の有るところに
結露として発生します。

だから、押入の水分取りが有るのでしょうが
これは湿気の飽和状態を少し改善するしか効果はなく
押入の湿度を下げる根本的解決にはなりません、試しに湿度計をそばに置いて下さい
湿度変化はほとんど有りません、湿度変化が有るとすれば
部屋の湿度や、屋外湿度変化に追従しているだけです。

難しくはないのです

『お菓子の袋が開いている状態で乾燥剤が入っているから大丈夫?!?!』
と思われますかということです。

人が生活する上で湿気(水分)は必要です

しかし、必要量以上の湿気はいろいろな所で悪さをしてくれます。





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